ソフトの重要性/Bryant Park



 マンハッタンの中心部に位置するブライアントパークは、かつて”needle park:麻薬常習犯がいる所”と呼ばれ治安に問題のある場所であったが、中心市街地活性を目的とする公園再生プロジェクトが成功し、現在では最も人気のある公園の一つになっている。

 その、デザインテクニックも注目に値するが、今回は公園をマネジメントしているNPOのBryant Park Restoration Corporation (BPRC)の手法に触れたいと思う。↓

http://www.bryantpark.org/

このNPOは、専門スタッフを雇い公園の維持管理やイベント企画を実施している。年間予算は約2億5000万円ほどだが、その大部分を広い意味の寄付で賄っている。たとえば、公園で使用する照明器具の一部を周辺のビル屋上に設置し、設置費用や電気代を負担させている(受益者負担の原理)。そして有名なのは、写真で添付したベンチ。これは一脚$125で販売されていて、購入者は自宅に持ち帰っても公園に寄付してもよいことになっている。ベンチには小さなプレートが付いていて、70歳の誕生日おめでとう、とか感謝を込めてこいうコメントが印字されている。卒業生が先生やコーチに御礼として贈る例が多いようだ。置き場所にこまったら公園に置きに来ればよいし、なかなかよいアイディアだと思う。

都の公園でも同様の募集がはじまりかなり人気のようである。↓

http://www.metro.tokyo.jp/INET/BOSHU/2004/05/22e5s300.htm

この公園を訪ねると、人の集まる場所にはハードだけでなくソフトも重要であることを再認識させられる。

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