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バイオフィリックなオフィスデザイン

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このブログのテーマの一つでもあるバイオフィリックデザインは、情報共有から社会実装フェーズへと移行しつつあると感じます。 今回はオフィス関連の情報をメモします。 マイクロソフト社は2017年にオフィスの一部としてツリーハウスを整備しました WIFIや電源なども用意されたツリーハウスは、単に業務空間を楽しく演出するだけでなく、従業員のメンタル面に好影響を与え、仕事仲間のコラボレーションが活性化する等生産性向上にも貢献しているとのことで、 公式サイト では以下のコメントが紹介されています。 Trees and plants secrete aromatic chemicals that impact our cognition, mental state, and even our immunity,  “For people to be the most productive and create the best products, we want them to have that opportunity for collaboration. Any employee can take their device outside, have a meeting—even in a treehouse—and be just as productive.” また、2018年にオープンしたアマゾン社のSpheresは非常に有名ですね L.L.Beanでは屋外のコワーキングスペースを 提案 しています 屋外空間での仕事に関するアンケート調査( The  L.L.Bean 2018 Work and the Outdoors Survey )も実施しており、以下の様なデータが示されています。 86%の室内勤務者がもっと屋外で時間を過ごしたいと望んでおり、65%が仕事が障害でそうできないと感じている。 ワーカーが感じる屋外で仕事を行う5大メリットは次のもの Improve their mood (74 percent) Lower their stress level (71 percent) Provide relaxation (69 percent) Promote health and wellnes

AIで都市林地図づくり

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CityLab記事 より 米国ではitreeなどのITツールと市民ボランティアを利用して市内の毎木調査を行っていますが、データ作成にかかる時間が課題となっています。 例えば、 ニューヨーク市の調査 (2015 STREET TREE CENSUS REPORT)では2年間で2200人のボランティアが参加したとのことです。 そのため、 Descartes Labs は人工知能に注目し衛星画像データから樹冠を抽出する機械学習モデルを構築しようとしています。 一般的な技術としてはこれまでNDVI(正規化植生指数)を利用し衛星画像を解析することで、植物と他の物体を区分してきました。さらに、高さデータを重ねることで、草本類と樹木を区別することが出来ます。 ただし、高さデータは非常に高価な為、開発者らはAIを利用して衛星画像のみから樹木を抽出するモデルを作ったとの事です。また、記事によると開発者はこれまでに2000以上の都市でこの手法を用いているとの事です。 -- たしかに、変化の激しい都市において樹冠をタイムリーに把握できれば、まちづくりを検討する上で非常に有益なデータとなるのでしょう。今後日本への適用も期待したい技術ですね。 ちなみに、私も10年ほど前に植生図と高さデータを利用して樹冠を把握する研究を行っていました。当時も高さデータは非常に高価であった記憶があります。 リモートセンシングとGISを利用した都市域におけるエコロジカルネットワークの評価手法に関する研究 : コゲラを指標種として 高解像度衛星データおよびレーザースキャナーにより測定した地表面高(DSM)や地盤高(DTM)データを活用することで屋敷林など都市域の小規模な緑地を把握できる 高さデータが非常に正確であったため、屋上緑化や屋根緑化を樹木と判別してしまい、あわてて土地利用データを重ねて修正するという笑い話もありました。ご参考まで