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バイオフィリックデザインのエビデンス/自然との触れ合い関連

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今月発行になった、人の幸福や健康と自然の中でのレクリエーションとの関係性を調査した論文の備忘録。
筆者はUniversity of Exeter Medical SchoolのMathew White博士ら
タイトルは”Spending at least 120 minutes a week in nature is associated with good health and wellbeing”








バイオフィリックデザインに関連している方にとって興味深いタイトルではないでしょうか。

(概要メモ)

過去7日間の自然との触れ合いと健康及び幸福の関係を自己申告で調査参加者は19806人、2014年から2015年に実施。地域差などは考慮し住宅の前庭のような場所で過ごした時間は参入せず過去①週間に自然との触れ合いが無い被験者と120分以上あった被験者を比較すると、健康や幸福感の高まりに以下の有意の差が出た。 (e.g. 120–179 mins: ORs [95%CIs]: Health = 1.59 [1.31–1.92]; Well-being = 1.23 [1.08–1.40]).
この関連性は200-300分でピークに達し、それ以上メリットは増加しなかったこのパターンは高齢者や長期的な健康問題を抱えるグループも含め同じ傾向であった自然との触れ合い時間(120分間)の内訳は関係なし。(一度に長い時間か短時間で数度かは関係なし)この研究成果は、健康のための自然との触れ合いに関するガイドライン策定に有益だ

人と自然の健康に関する研究は被験者数が課題となりますが、本研究は自然環境モニタリング調査に参加したボランティアを対象とすることで、2万人近い被験者を確保したようです。

本論文は公開(2019/6/13)されており全文はこちらで入手可能です
https://www.nature.com/articles/s41598-019-44097-3

エセックス大学メディカルスクール
https://www.ecehh.org/



ランド系大学の学費と投資対効果

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MLA ROIというタイトルで、米国のランドスケープ学生が減少している理由を、投資対効果(投資利益率)から解説している記事がLAM誌で紹介されていました。
大学の学費を投資、将来収入をリターンとしてとらえたときに、どのようなROI(投資利益率)になるのか? を説明しています

主な内容は以下の通りです



米国のランド分野の就業人員数は2006年の45,000人をピークに、2016年には2.5万人を下回る水準まで減少しているASLAのデータによると2013~2017年の間にBLAプログラム(学士)の入学者数は15%減少した。また、MLAプログラム(修士)の入学者総数は変わらなかったが、国内の志願者は16%減っており、海外留学生が定員をカバーしている。平均的なMLAの学生は$39,284の学生ローン(DesignIntelligenceデータ)を抱えて卒業し、平均年収$65,760(労働統計データ)を得るので借金に対する収入は1.67の倍率となる。これに対し、建築分野は1.72、インテリアデザイン分野は1.32となっている。また大学院生の入学者数は建築分野も10%減少、都市計画分野も11%減少している。一方、IT分野は平均年収が$84,580であり、一部では10万ドルを超えている。IT分野は学費がランド系分野と同レベルのため、ROIから検討し、こちらに学生が流れたのではないか?BLAとMLAの比較では、MLAを取得したからと言って生涯年収が大きく上昇することはなく、実務経験を積むことが重要だとのコメントを紹介しています。別の視点で、学費が年間5万ドルを超えるハーバードと1.2万ドルのカンザス州立大学も比較しています。この2校では卒業までの必要経費に4倍もの差があり、アイビーの学位が4倍もの価値があるのか?(Is an Ivy League degree really four times more valuable?)とのコメントが紹介されています。

その他、ランド分野での女性の活躍状況やオンライン教育の発展などに関しても、その課題などを説明しています。詳しくは本文を確認ください
https://landscapearchitecturemagazine.org/2019/05/28/mla-roi/

こうしてみると日本の学費は安いなと改めて感じます。高額な学費だからこそ、…

外遊びの重要性/Outside Play

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ニューヨークタイムズに”Making Playgrounds a Little More Dangerous”と題した子供の発育と外遊びの重要性に関する記事が掲載されていたのでメモします


屋外で危険性のある遊び(risky play)が子供の心身の健康に大きな効用があることがいくつかの研究成果として示されています。

たとえば、ノルウェーの研究では外遊びが恐怖心をコントロールすることに役立つことが示されています。
https://www.researchgate.net/publication/249047571_Categorising_risky_play-How_can_we_identify_risk-taking_in_children's_play

また、イギリスとアメリカの研究データでは固定遊具が少なく、ツリーハウスやのぼり場など一見危険な要素を持つ遊び場のほうが、滞在時間が長くなりケガも少ないとの結果が出ているそうです。
https://static1.squarespace.com/static/562e1f86e4b0b8640584b757/t/5a4cdf2f0d929722a0ed3085/1514987350174/LondonFullStudyReport.pdf


実際、外遊びに関する21の研究論文をレビューしたところ、以下のようなプラス効果が示されたそうです。
 The systematic review revealed overall positive effects of risky outdoor play on a variety of health indicators and behaviours, most commonly physical activity, but also social health and behaviours, injuries, and aggression.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4483710/


下記サイトでは外遊びの計画をステップを踏んで検討できるツールが用意されています
https://outsideplay.ca/



バイオフィリックデザインのパイロットクレジット/LEED

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LEED 新築v4のバイオフィリックデザインに関する基準の備忘録
個人的にはクライテリアDやEが重要かと思います

---(原文転載)
The five design strategies must address at least one of the following criteria: A. The project design provides regular access to Nature in the Space as defined in 14 Patterns of Biophilic Design (or Environmental Features, Light and space, Natural Patterns and Processes, as defined in Biophilic design: the theory, science and practice of bringing buildings to life, Table 1-1).B. The project design offers Natural Analogues as defined in 14 Patterns of Biophilic Design (or Natural Shapes and Formsas defined in Biophilic design: the theory, science and practice of bringing buildings to life, Table 1-1).C. The project design has spatial properties that align with the Nature of the Space as defined in 14 Patterns of Biophilic Design (or Evolved Human-nature Relationships as defined in Biophilic design: the theory, science and practice of bringing buildings to life, Table 1-1).D. The project uniquely connects people to the p…

ノートルダム大聖堂のミツバチプロジェクト

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パリ市内では、オペラ座をはじめエッフェル塔やホテル、公園などで都市型養蜂(ミツバチプロジェクト)が実施されています。

フランスやドイツ、ベルギーなど欧州諸国では蜂蜜の一人当たりの年間消費量が500~1000g(日本の7倍程度)と言われており、蜂蜜のファンが多い事。歴史的に有名な養蜂学校がパリ市内にあり、養蜂技術が学べる場があること。加えて、市内の公園や家庭菜園で農薬の使用を禁止するなど養蜂のための環境が整備されていることなどが、パリ市内で都市型養蜂が広がった理由と考えられます。

先日悲劇的な火災が発生した、ノートルダム大聖堂にもミツバチの巣箱が3つ設置されていたそうです。
その状況が心配されていたのですが、空中写真で火災後も生き残ったことが確認されたと報道されています。
火災は残念ですが、ミツバチが生き延びたことはちょっとうれしいニュースですね

私の参加するミツバチプロジェクトも、4月から再始動しました。
今年も蜂蜜の生産だけでなく、ミツバチの健康管理と蜜源拡大、環境コミュニケーションを目的に展開するのでご支援よろしくお願いいたします。


■参考サイト
https://www.atlasobscura.com/articles/notre-dame-bees-survived-the-fire

野鳥の一斉調査~Global Big Day~2019年5月4日

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(引用:https://ebird.org(Artwork by Luke Seitz))


野鳥の一斉調査の話題
昨年5月の調査では3万人以上が参加し7000種登録されたとのこと
今年は5月4日に開催されます


参加の手順は以下の通り
1.ebirdのアカウント取得→Sign up here.
2.5/4に10分以上野鳥観察。裏庭でも可
3.見聞きした野鳥をebirdに登録。認識支援アプリはこちら→Merlin Bird ID
4.世界中で登録された野鳥情報を閲覧→Global Big Day page.

詳細はこちらで確認できます:https://ebird.org/news/global-big-day-4-may-2019


登録情報を見る限り日本からの報告はまだ限られているようですので、関心のある方は参加されてはいかがでしょうか?


バイオブリッツと呼ばれるこのような手法は、アプリに興味を持つ方や、登録数ランキングを上げたい方など様々な動機付が期待でき、より多くの参加が見込めます。
また、毎年同じタイミングで継続調査することで、経年変化のモニタリングやデータ精度の向上など様々なメリットがもたらされると思います。

私も10年ほど前に開発したアプリ「ききみみずきん」を用い、チームの一員として同種の一斉調査を行った経験があります。
https://greeninfrastructurejapan.blogspot.com/2014/11/2012_30.html

当時は、参加者の募集方法やデータ精度、データ編集にかかるマンパワーなど課題がありましたが、仲間に恵まれよい体験をさせていただいた記憶があります。


Society5.0の時代ですから、野鳥に限らず様々な分野でこのような取り組みを展開していきたいものですね



■参考サイト
https://www.hcn.org/articles/climate-desk-online-privacy-is-for-the-birds
https://ebird.org/home


Integrating Green and Gray : Creating Next Generation Infrastructure

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先月、世界銀行と世界資源研究所(WRI)から"Integrating Green and Gray – Creating Next Generation Infrastructure"というタイトルのレポートが発行されました。

従来のインフラにGIを統合することで、経済、地域、環境に便益を提供するとのことで、途上国の実例を中心に、多様な調査事例が報告されています。


たとえば、ソマリアの事例として深井戸よりもサンドダムを適用することで、建設や維持管理コストを削減できる事例などが紹介されています。

都市域ではUrban Stormwater Management(104p~)に、ワシントンDCやスリランカの洪水対策の事例が掲載されています。


本レポートは従来型インフラに生態系サービスを組み合わせることで干ばつや洪水対策を行う手法が幅広く紹介されているので、水関係のGI研究を行う際に有益なヒントを得ることができるのではないでしょうか。


個人的には、GIの特徴を説明した以下の2つの図が気になりました。

一つ目は横軸を時間軸、縦軸を便益とした際の、GIの特徴を示した図(33P)。
従来型インフラと比較してGIは効果を発揮するまで時間がかかるものの、中長期ではメリットも大きい特徴を説明しています。
2つ目はGIに関係するステークホルダーと多様な機能を説明している関係性マップ(47P)。

世界銀行からは、ほかにも関連するレポートが発行されているので要注目ですね。


■参考サイト
報告書DLサイト:https://openknowledge.worldbank.org/handle/10986/31430
プレスリリース:https://www.worldbank.org/en/news/feature/2019/03/21/green-and-gray



Klyde Warren Park/高速道路から公園へ

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テキサス州ダラスのクライドウォーレン公園は、街を分断していた8車線の高速道路上部に設置した公園で”From Freeway to Greenway”と表現されたりしています。

この公園の機能は単に分断された地区を物理的に結び付けるだけではありません。屋外でジェンカやチェスができる施設、年間1300ものフィットネス、音楽演奏、環境教育などの無償プログラム、レストランやフードトラック、広大な芝生広場やイベントステージなどにより年間100万人以上が利用するそうです。
また、公園整備事業の予算$1億1400万の半分は寄付金でまかなわれています。

この公園の開園以来、周辺に企業や文化施設が増加し13億ドルもの経済効果とそれに伴う税収が上がったとのことです。
加えて公園に隣接する3エーカーの土地の価格は2008年の3200万ドルから公園完成後9110万ドルに増加したと推定されています。

本事業は2017年のASLA賞も受賞しています。周辺の賃料も上がっているようなのでジェントリフィケーションが気になるところですが、公園を核とした米国のまちづくり/地域活性化策は本当に参考になりますね



■参考サイト
公園の公式サイト:https://www.klydewarrenpark.org/
ASLA賞:https://www.asla.org/2017awards/327692.html
記事:https://theamericanscholar.org/at-play-in-the-fields-of-the-bored/#.XK5stJj7SUl
クライドウォーレンパークのほか、NYのブライアントパークやハイラインなどを解説


バイオフィリックなまちづくり/The use of GIS to score biophilic urban developments and cities

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ESRI社の主催する2019 Geodesign Summitで発表されたプレゼンテーション資料として、GISを用いた”まち”や”建物”のバイオフィリック度の検討手法が紹介されています。

http://proceedings.esri.com/library/userconf/geodesign19/papers/Geodesign_13.pdf
(非常にデータ量が多いで注意)

研究背景を要約すると以下の通りです


人間は農村部に居住し自然と直接触れ合ってきたが、現代社会では都市部に居住し自然との接点が減少した。自然とのふれあいの欠如は、ストレスの増加、肥満、認知能力の低下、睡眠障害など様々な健康問題と関連しているバイオフィリックデザインの特徴には、視覚的および非視覚的な自然の認知やわくわく感が含まれ、設計者はバイオフィリック(指数)の強弱に基づきデザインを検討する必要がある

資料には、公園や緑道などとの距離や人口密度などを重ね合わせバイオフィリック指数を算出する手法や、ビルの壁や窓、座席位置の関係から緑の可視状況を把握する手法(当然的側の席が指数が良くなる)が、カールスタイニッツのプランニングフレームワークとともに紹介されています。

GISの経験者であれば直ぐに再現できるレベルと思いますが、まちづくりにおけるバイオフィリックとはなにか?を考えるヒントになると思いました。

ついでながら、バイオフィリックデザインに関する建築家の紹介動画も張り付けておきます。






■関連サイト
https://www.esri.com/en-us/about/events/geodesign-summit/agenda/carol-mcclellan
https://buildingproducts.co.uk/biophilic-building-design-impacts-physical-psychological-health/


2019年度カナダ造園家協会賞/CSLA national award winners

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先月 CSLA(カナダ造園家協会)から2019年度のCSLA national award winnersが発表になりました。

Awards of Excellenceに選ばれたのはStraub Thurmayr Landscape Architectsの 
“Rooted in Clay – WY Garden in Winnipeg”
リサイクル材などを利用して廉価に ”pleasant landscapes” を作り出したとのこと、非常に興味深い取り組みです。

(引用:https://www.csla-aapc.ca/awards-atlas/rooted-clay-wy-garden-winnipeg-mb


その他の受賞作で個人的に興味深かったのは、
トロントのグリーンインフラ導入ガイドラインとして2017年に発行された
Toronto Green Streets Technical Guidelines
モンテッソーリ―の屋外遊び場として子供たちにさまざまな体験を提供する
Vibrant, Daring, Ephemral, Wild - Casa Montessori & Orff School
使われなくなったドックを含め海岸線のインフラを再生した
Breakwater Park

カナダの環境デザインはなじみがありませんでしたが、日本でも参考になりそうな革新的な提案も多く受賞しています。
今後も注目していきたいと思います。

◆参考リンク先
https://www.csla-aapc.ca/sites/csla-aapc.ca/files/Winners%202019%20for%20communications.pdf

インセクトホテルを設置する理由/GIとしての昆虫巣箱

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庭の片隅に昆虫の巣箱を設置して、送粉者など有益な昆虫を誘致する取り組みはミツバチプロジェクトが有名ですが、リンゴ園のマメコバチなど様々な手法が存在しています。(写真はマメコバチのインセクトホテルを設置した様子)

欧米ではインセクトハウス/インセクトホテル/バグハウスなどと呼ばれ、ホームセンターでキットも販売されています。
ただし、日本では虫に対する抵抗感を感じる方が多く、インセクトホテルの設置に理解を得られない事も多々あります。

そこで、今回紹介するのは、インセクトホテルに取り組む理由を説明したサイト。
5 Reasons You Should Build a Bug Hotel & How to Do It

以下の5つの理由からインセクトホテルを推奨しています。(詳細はリンク先参照)

5 Reasons To Build A Bug Hotel
1. Broaden your understanding of nature 2. Beneficial insects need love too 3. Loss of natural habitat 4. Add interest to your garden
5. Provide therapeutic activities for young and old

インセクトホテルはミニチュアハウスの小部屋に、昆虫の生態に対応して筒状、葉っぱ、綿、石ころなど様々な素材が配置されまさにホテルのような外観となります。加えて、カラフルなペイントを行っている事例も少なくありません。よって、庭への関心を高める(4番)という指摘は個人的に強く共感しました。

この5つの理由で挙げられているように、多様な機能・便益、低コスト、自然共生などの点で、インセクトホテルはまさにグリーンインフラと呼べるのではないでしょうか

本サイトでは、蜜源となる花を増やすなどインセクトホテルの作り方も紹介されています。自分で作りたい方には参考になると思います。


ちなみに、本取り組みの名称の件、インセクトホテル/インセクトハウス/バグハウスなど様々な呼ばれ方をしています。
一昨年インターンに来ていた英国の大学生に聞いたところ、大学の講義ではインセクトホテルと紹介されているとの情報があったので、それを採用しています。



グリーンインフラのROI/Chicago River system

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ウィスコンシン大学から川のグリーンインフラ化による経済効果を評価した、興味深いレポートが発表されました(2019/3/14)

The Blue/Green Corridor: Establishing theIntersection between Economic Growth and Environmental Design 

このレポートでは、blue/green corridorとしてシカゴリバーシステムを開発することにより、投資に対して1.77倍のリターンがあると説明しています。
具体的には年間1614人の新たな雇用を生み出し、川の水質や生物多様性、レクリエーション、公衆衛生を改善し、洪水や公害リスク、ヒートアイランドの低減が期待できるとのこと。
また、Chicago River system 沿いの123,000もの不動産価値を調査し、グリーンインフラ化により15年間で住宅の価値が5%上昇するとの結果も発表されています。
これらをあわせ、15年間で$192,171,718/年(約211億円/年)の便益があるとのことです。

加えて、今回の評価に含まれていない他の効用と評価手法も紹介されています。

(引用: www.uww.edu/ferc/completed)
本レポートではデータ取得方法、評価手法、結果、参考文献などが紹介されており、GIのROI評価に取り組んでいる方には参考になるのではないでしょうか。



女子学生向け職能紹介/Landscape Architect | Ujijji Davis

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Career girlsという米国の女子学生向けの職能紹介サイトで、Landscape Architect が紹介されています。

主な内容は以下の通り


仕事の内容 Landscape architects spend much of their time in offices, where they create plans and designs, prepare models and preliminary cost estimates, and meet with clients and workers involved in designing or planning a project. They spend the rest of their time at jobsites.
必要なスキル
Analytical skills. Landscape architects must understand the content of designs. When designing a building’s drainage system, for example, landscape architects must understand the interaction between the building and the surrounding land.Communication skills. Landscape architects share their ideas, both orally and in writing, with clients, other architects, and workers who help prepare drawings. Effective communication is essential to ensuring that the vision for a project gets translated into reality.Creativity. Landscape architects create the overall look of gardens, parks, and other outdoor areas. Their designs should be both pleasing …

高速道路のグリーンインフラ化

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ニューヨークの老朽化した高速道路”BQE”再生の話題

BQEは毎日144,000台の車両が利用しています。
その修繕方法に関しては様々な議論がありますが、今回の提案は高速道路を単に車両専用とするのでなく、球技場、ドックラン、自転車専用道などのある”公園”として再整備するものです。

本提案は、将来的な交通量の変化に対応するとともに、参考図のようなトリプルカンチレバーを用いて段階的にグリーンインフラ化するオプション提案となっています。
工費・工期や施工中の代替ルートの確保、地元住民の意見、将来的な交通量変化予測に対する考え方など様々な課題がありますが、将来を見据え活発な議論が交わされているようです。

文末のリンク先には韓国/清渓川やパリ/Georges Pompidou Expresswayなど高速道路をGI化した事例が紹介されています。ご参考まで


(出展:DOT, brooklyneagle.com)


参考リンク:
https://comptroller.nyc.gov/wp-content/uploads/2019/03/BQE-Proposal-Comptroller-Stringer.pdf
https://brooklyneagle.com/articles/2019/03/13/stringers-dramatic-plan-to-turn-bqe-into-elevated-park-wins-praise/

農活動と健康/ がん生存者のライフスタイルと改善

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農/園芸活動が癌生存者のライフスタイルにどのような効用を与えるのかを調査した以下のレポートが報告されています。


Pilot Randomized Controlled Trial of a Home Vegetable Gardening Intervention among Older Cancer Survivors Shows Feasibility, Satisfaction, and Promise in Improving Vegetable and Fruit Consumption, Reassurance of Worth, and the Trajectory of Central Adiposity


この調査は、米国アラバマ州の46歳以上の癌生存者42名に対し、無作為に園芸活動を行うグループと待機するグループに分け、身体能力や胴回りなどの身体指標、行動などを1年間調査したものです。

園芸活動を行う被験者には、トラブル対応をアドバイスする指導者や苗、種子、園芸用具が提供されています。

本調査の主な結果は次のようなものでした。
・実験参加者の75%が園芸活動を継続したいと希望した
・胴回りは両グループとも増加したが園芸活動グループは+2.3cm,コントロールは+7.96cmとなり、胴回りの増加量の減少がみられた。(p=0.02)
・園芸活動グループは野菜や果物の消費量が増加した(実施前1.34→実施後2.34、コントロールは1.22→1.12)
・高齢の癌生存者に園芸活動は有効であり、食生活や身体の改善する可能性が示された。
・ただし、サンプル数や被験者の偏り(女性・高学歴)があること、身体能力に関しては有意な差がみられなかったなどの課題がある

論文著者名を見ると本研究には栄養学をはじめ医師や植物学の研究者が参加しており、横断的な研究の重要性を強く感じます。
研究チームはさらに400人以上を被験者として継続調査中との事ですので、今後の報告も要注目です。








造園業の仕事紹介/A Day in the Life of a Landscape Professional

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米国の造園建設業協会(National Association of Landscape Professionals)が、新たに専門家教育のための実習プログラムを開始するとのアナウンスがありました。
有給の見習い業務2000時間とオンライン教育144時間を通して、設置やメンテナンス、潅水など17の技術を習得できるそうです。プログラム修了後には認定資格が得られるとのことで、学生だけでなくセカンドキャリアを検討している人にもおすすめとのことです。

関連して職能紹介のサイトも開設されており、圃場の技師や芝生の管理士、ランドスケープデザイナーなど様々な仕事の内容紹介やキャリア選択を支援するクイズなども用意されています。

興味深いのは各専門業種の収入目安を示す資料
会社のオーナはなかなかの年収です

サイト内に開設されている求人情報”FIND A LANDSCAPING JOB”でも、米国の様々な造園関連業種が発見できます。
米国の造園業界は30万人規模とのことですので、活躍できるポジションも多数用意されている模様です。



水再生循環を次の時代へ/立命館大学シンポジウム

表題のシンポジウムが2月25日に立命館大学びわこ・草津キャンパスで開催されます。

わたくしも、グリーンインフラと水再生循環システムというタイトルで、取り組んでいる水関連のプロジェクトや研究内容を紹介させていただく予定です。

参加無料で一般申し込み可能のようですので、関西方面の方はご検討ください。



プログラム内容や申し込み方法など詳細のリンク先はこちらです。

日時:2019年2月25日 13:30~17:10
場所:立命館大学ローム記念館5F会議室


Engineering with Nature(EWN)/自然インフラによるソリューション

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米国陸軍工兵隊(Army Corps of Engineers)から、”Engineering with nature: An Atlas”という資料が1月に公開になりました。これには洪水リスクの軽減と回復力戦略のための自然インフラ活用方策のヒントが紹介されています。

関連のハンドブックでは河川・海岸整備や湿地保全などの水管理事業で自然インフラを活用した56もの事業が、美しい写真と共に紹介されています。
やはり写真は重要ですね、、

プレス会見のニュースを読むと以下の様な説明がありました

本書は一般とのコミュニケーションツールとして発行した世界中のプロジェクトを取り上げ、どのように連携しているのかノウハウをシェアし学びあうことが発行の目的アトラスではEWNがもたらす複合的な機能(社会、経済、環境)を紹介洪水リスクを低減するために、自然は多くの解決策を提示している本書ではEWNの背後にある科学とエビデンスを伝えている

サイトを見ると米国を中心にEUやインドネシア、ニュージーランドのプロジェクトも紹介されています。
しかし、残念ながら私が確認した限り日本の取組みは含まれていないようです。

米国陸軍工兵隊はワシントンDCで2000年初頭にレインガーデンの実証試験を実施する等、時代の最先端のエンジニアリング技術を提言している印象があります。
2020年頃にはEWNの新しいガイドラインも出るとの情報ですので、要注目です。


バイオフィリックなオフィスデザイン

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このブログのテーマの一つでもあるバイオフィリックデザインは、情報共有から社会実装フェーズへと移行しつつあると感じます。

今回はオフィス関連の情報をメモします。

マイクロソフト社は2017年にオフィスの一部としてツリーハウスを整備しました



WIFIや電源なども用意されたツリーハウスは、単に業務空間を楽しく演出するだけでなく、従業員のメンタル面に好影響を与え、仕事仲間のコラボレーションが活性化する等生産性向上にも貢献しているとのことで、公式サイトでは以下のコメントが紹介されています。

Trees and plants secrete aromatic chemicals that impact our cognition, mental state, and even our immunity,

 “For people to be the most productive and create the best products, we want them to have that opportunity for collaboration. Any employee can take their device outside, have a meeting—even in a treehouse—and be just as productive.”


また、2018年にオープンしたアマゾン社のSpheresは非常に有名ですね




L.L.Beanでは屋外のコワーキングスペースを提案しています



屋外空間での仕事に関するアンケート調査(The L.L.Bean 2018 Work and the Outdoors Survey)も実施しており、以下の様なデータが示されています。


86%の室内勤務者がもっと屋外で時間を過ごしたいと望んでおり、65%が仕事が障害でそうできないと感じている。ワーカーが感じる屋外で仕事を行う5大メリットは次のものImprove their mood (74 percent)Lower their stress level (71 percent)Provide relaxation (69 percent)Promote health and wellness (66 percent)Increased happiness (64 percent)
ワーカ…

AIで都市林地図づくり

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CityLab記事より

米国ではitreeなどのITツールと市民ボランティアを利用して市内の毎木調査を行っていますが、データ作成にかかる時間が課題となっています。
例えば、ニューヨーク市の調査(2015 STREET TREE CENSUS REPORT)では2年間で2200人のボランティアが参加したとのことです。

そのため、Descartes Labsは人工知能に注目し衛星画像データから樹冠を抽出する機械学習モデルを構築しようとしています。

一般的な技術としてはこれまでNDVI(正規化植生指数)を利用し衛星画像を解析することで、植物と他の物体を区分してきました。さらに、高さデータを重ねることで、草本類と樹木を区別することが出来ます。
ただし、高さデータは非常に高価な為、開発者らはAIを利用して衛星画像のみから樹木を抽出するモデルを作ったとの事です。また、記事によると開発者はこれまでに2000以上の都市でこの手法を用いているとの事です。
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たしかに、変化の激しい都市において樹冠をタイムリーに把握できれば、まちづくりを検討する上で非常に有益なデータとなるのでしょう。今後日本への適用も期待したい技術ですね。

ちなみに、私も10年ほど前に植生図と高さデータを利用して樹冠を把握する研究を行っていました。当時も高さデータは非常に高価であった記憶があります。

リモートセンシングとGISを利用した都市域におけるエコロジカルネットワークの評価手法に関する研究 : コゲラを指標種として
高解像度衛星データおよびレーザースキャナーにより測定した地表面高(DSM)や地盤高(DTM)データを活用することで屋敷林など都市域の小規模な緑地を把握できる

高さデータが非常に正確であったため、屋上緑化や屋根緑化を樹木と判別してしまい、あわてて土地利用データを重ねて修正するという笑い話もありました。ご参考まで