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12月, 2022の投稿を表示しています

PENNデザインスクールの作品集: Year End Show 2022

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 ペンシルバニア大学デザインスクールの2022年度 の作品集 の備忘録 建築学科のスタジオは、 インフラ整備 や生態系利用までも取り組んでいるのが印象的です。気候変動に対応した水辺空間利用に関するランドスケープとの合同 スタジオ など気になりました。 都市計画学科のワシントンDC:Poplar Pointを対象とした スタジオ では、水害に対して脆弱な黒人居留エリアのレジリエンス強化プランを提案しています ランドスケープのスタジオ は気候変動、生物多様性、水害などの社会課題に対応した作品が多数紹介されています。 建築+都市計画∔ランドスケープ全ての学科の学生が参加できるウェストフィリーの小学校を対象とした スタジオ ”Studio+: Public Schools as Equity Infrastructure”では、校庭を利用した食育やファニチャーのデザイン提案に留まらず学生が実物制作まで携わっていて、造園の実習を検討する上でも非常に参考になりそうです。

英国のランドスケープ系業務の需要と供給:UK’s Landscape Workforce

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 英国におけるランドスケープ関連のスキルや労働力などに関する現状と将来を整理した レポート の備忘録 先ず政策課題に関して以下の現状認識を示しています エネルギーや食糧の安全保障、気候危機、自然回復、経済発展など国際的課題において土地利用は中心的なテーマであり、ランドスケープセクターの活躍が期待される事。 気候変動の緩和と適応は今後の業務における最重要課題である事 開発に関する需要の中で生物多様性の改善と自然の回復、ネイチャーポジティブなどがますます重要になっている事 パンデミックの発生とそれに対応するためのワークスタイルの変化が、公共スペースの利用や緑地へのアクセスなど健康と福祉の空間整備のありかたを再考させる事 その上で、次の事項を指摘しています 英国では、地域によりランドスケープのノウハウのギャップがあり、それが気候変動適応や自然開発の実行を妨げている。 本ビジネスの供給量が不足しており、環境に配慮した土地利用を実施するための契約を断らざるを得ない状態 特に生物多様性と自然回復に関するスキルへの市場ニーズが高い 公共部門や大都市以外の地方で特にスキルの不足が深刻であり、地方部における適切な土地利用が実施できなくなるのではないか。 労働力の高齢化も課題 ランドスケープ部門は約246億ポンド経済波及効果があり、他の産業平均の2倍の速さで成長している。(2010年以降で10%に対して18%) この調査は、Landscape Instituteが中心となり実施したもので、ダッシュボードで各地域の状況が確認できるようになっています。 ダッシュボード:https://dashboard.landscapeinstitute.org/online-dashboard-public/ 示唆に富むレポートですが、締めくくりとしてp66示された「美学から多機能なランドスケープへの世代交代」「ランドスケープはこれらの課題に対して先導する準備ができているのか?」というコメントが刺さりました。 ”The landscape discipline’s generational shift from aesthetic to multifunctional, the historic demands of climate change and biodiversity, the risin