セレブレーション/ディズニーのまちづくり
ウォルト・ディズニー社の関連会社であるThe Celebration Companyが開発したまちを紹介します。
場所:フロリダ州オセオラ(ディズニーワールドがあるオーランドから車で30分程度)
開発規模:約2000ha(周辺に同等規模の緑地帯)
施設:学校、病院、ホテル、映画館、オフィスパーク、ゴルフ場
計画人口:15000人(計画住戸5000戸)
【特徴】
05-11-21に紹介したTNDと呼ばれる開発手法を用いており、各住宅から学校や職場、商店まで歩いてアクセスできるようプランニングがなされています。一戸あたりの土地面積は周辺の平均的な宅地よりも小さく、隣同士が非常に接近して建てられています。実際、窓越しに話が出来るくらいの距離しか離れていません。これは、現代米国では失われつつある、隣近所との密接なコミュニティーを再現し、まち全体の防犯を高めようという狙いによるものです。塀に囲まれた”ゲーテッドシティー”は物理的に安全を確保しようという思想の元に生まれましたが、これに代わるものとして、最近はセレブレーションのようなプランニングが評価されているようです。
また、まちに設置された映画館や銀行郵便局はシーザーペリなど世界的に有名な建築家が設計しており、住民の誇りになっています。セレブレーションは、コンセプトの素晴らしさやディズニーワールドへのアクセス、周辺自然環境を保全した環境配慮型のプランなどが評価され、周辺の分譲地よりも高額で取引されています。
商店街。フロリダはとても暑いのでどこにいっても木陰とベンチがある
住民の”足”になっているカート
シーザーぺり設計のまち中にある映画館
これは
返信削除商業的にはあたっているんでしょうか?
ディズニーが作っていても、ディズニーらしさは抑えているようですが。
Unknown
返信削除周辺の開発物件より3~5割程度高い価格で取引されているらしく、商業的には成功しています。この要因として次の事が指摘されています。
・公立学校に質の高い教師を招聘し、学校の評判を高めた。>若い世代から人気
・高度医療も提供できる病院がある。>リタイアメントビレッジも人気
・ディズニー目当てで孫が遊びに来るので、老後の家として人気が高い。
また、俗に言うディズニーっぽい雰囲気はありませんが、玄関前のポーチや街のサインなどに40~60年代のデザインテイストを再現しており、このあたりにディズニーのノウハウが発揮されているのかなと感じました。