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ビジョンドリブンなまちづくり:Greener City Fund/Grow Back Greener Fund

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 ビジョンドリブンな公園緑地整備に関する備忘録その2 ■Greener City Fund ロンドンは40%以上の緑地率を誇る緑豊かな都市です。 そのロンドンを国立公園都市” National Park City”とするために、 緑地率を2050年までに50%にするというビジョンが市長から発信されました。 そして、そのアプローチとして 2017年に緑化推進基金” Greener City Fund”が設けられました。 https://www.london.gov.uk/what-we-do/environment/parks-green-spaces-and-biodiversity/greener-city-fund この基金は以下の3つの分野に関してNPOなどに資金を提供します ・グリーンインフラ事業/ Strategic green infrastructure projects ・都市森林創出事業” London’s urban forest” ・コミュニティの植林と緑地助成事業” Community Tree Planting and Green Space Grants” この資金は、単に植栽整備に関する資金援助だけでなく、市内の樹木に関するデータベースの作成などにも活用されています。 そして、2021年からは新たに” Grow Back Greener Fund ”が開始されました。 これは、パンデミックにより市民の緑地の利用率が20%向上するなど緑地の重要性が高まっているにも関わらず、地域によっては緑地へのアクセスが不平等であること。 加えて、気候変動への対応策として緑地への期待が高まっていることが背景となり設立されたとの事です。 こちらのファンドも以下の様な取組みへの資金援助を行っています ・新たな緑地創出、緑地へのアクセスが徒歩10分以内になるようなアクセスの改善 ・樹冠カバー率の改善 ・特に貧困地域における多様な人々との協働事業 ・ロンドン市民に対するトレーニングやスキル開発のプロジェクトも含む create new green spaces, and improve the quality of and access to existing green space where Londoners live further than a 1

ビジョンドリブンなまちづくり-10 minute walk

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 先日、ちょっとした意見交換を行った際に話題となったビジョンドリブンな公園緑地整備に関する備忘録 ■10 minute walk (米国) https://10minutewalk.org/ 2050年までに全米市民の100%が徒歩10分以内で公園や緑地にアクセスできるようにする運動で2017年にプログラムを始動。 現在300人以上の市長が賛同を示しており、大きなムーブメントになりつつある。 【背景】 ・公園や緑地は人々の健康と幸福、気候変動への回復力、コミュニティの連携に置いて重要な役割を果たすが、米国市民の3人に1人は徒歩10分圏内に公園や緑地がない。(2800万人の子供を含む1億人以上) ・有色人種の多い公園は、その他と比較して平均して半分の大きさで、利用者密度が5倍になっている。さらに低所得者の多い地域の公園は高所得者エリアとして広さが平均1/4となっている。 ・全米の市民1000人を対象とした調査では、66%がコロナ禍に置いて公園へのアクセスがますます重要になり、これが改善されると生活の質が向上すると回答。 ・全米の市長の演説分析によるとコロナ禍で緑地政策が重要政策の上位に 【具体事例】 ペンシルベニア州ピッツバーグのBill Peduto市長は2030年までに全ての市民が公園まで10分以内でアクセスできるようにすることを宣言(2018年)。予算確保や管理プログラムを準備している。 コロラド州デンバーでは、10 minute walkの実現に向け、0.25%消費税増税が承認された。2019年にはこの資金が3750万ドルとなった。 【支援ツール】 市民が、自分の住むエリアにおいて徒歩10分圏で公園緑地にアクセスできる住民の割合などを調べることが出来るツール:https://www.tpl.org/parkserve