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ランドスケープへの投資の価値/The Site Commissioning White Paper

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2019年度のASLA awardsが発表になりました。 今年も選りすぐりのプロジェクトが表彰されており、今後の業界の動向を見極める上でも必見と思います。 中でも特に印象的だったのがリサーチ部門の”Site Commissioning”、土地利用計画を進める上でのサイトコミッショニングプロセスを示す白書が受賞しています。 建設業界におけるコミッショニングとは、発注者や利用者が求める建設プロジェクトへの要求性能を実現するために従来の建設工程に加味されるプロセスです。具体的には要求性能を文書として示し、その通りに企画、設計、建設、運用されていることを検証する行為となります。 今回受賞したサイトコミッショニングは、ランドスケープ建設が環境的、社会的、経済的に価値ある投資である事を証明するメカニズムと記されています。 Site commissioning —the process of establishing and then field-verifying performance goals—is a mechanism for proving that investment in constructed landscapes is environmentally, socially, and financially worthwhile.  本白書”The Site Commissioning White Paper”はランドスケープアーキテクトらが協力しGSA(U.S. General Services Administration)が発行しています。建築物のコミッショニングなどの関連文献調査や水、材料、人間の健康など7つのワーキングの設置、そして、専門家による試行などを通して本コミッショニングの有効性を確認したとのこと。 白書は下記サイトからダウンロードできます。 ランドスケープの効用に関する様々なデータやコスト、メカニズムなどが美しい写真とダイアグラムで紹介されており、コミッショニングに関わる専門家だけでなく環境を学ぶ方にも参考になる資料と思います。 トリプルボトムラインをはじめ持続可能な土地利用を進める上で、本白書で示されたようなデータ駆動型プロジェクト監理手法は積極的に活用すべきと感じました。 ◆参考サイト 白