クルドサック/ラドバーン方式

 今朝の新聞で都内のクルドサックが紹介されていた。クルドサック(フランス語:cul-de-sac)は袋小路とは異なり、自動車が方向転換できる様にサークル上になっている。通過交通の抑制などメリットも多く、歩行者専用道と組み合わせ、利便性を高めているケースもよくみられる。自分もまちづくりの提案に盛り込んだことがあるが、メリットは評価されたもののその場所では消防の関係で実現が難しかった。

さて、このクルドサックに独立した歩行者専用道を組み合わせた歩車分離の代表的なシステムとしてラドバーン方式がある。この方式はニュージャージー州ラドバーン地区で1920年代に実現し、日本のニュータウン開発にも大きな影響を与えたといわれている。モータリゼーション到来を予測して計画されたこの住宅地開発は、各住戸と学校、商店、公園が緑豊かな歩行者専用道で結ばれている。(写真は左と中がクルドサック、右が住戸を結ぶ緑道)

    

このまちにはコモンスペース(共有地)の管理を目的として設立されたラドバーン協会(Radburn association)がある。この協会は固定資産税の一定額を納付することにより運営されており、コモンスペース(ハード)管理だけでなく、レクリエーションや環境教育などさまざまなプログラム(ソフト)を提供している。周辺の住宅地が一部スラム化する中で、このまちは高級住宅地ブランドが維持されており、結果として地価も上昇を続けている。

 日本においてもラドバーン方式を参考にした開発事業がいくつか見られるが、好事例として評価されている(成功した)事例は少ないように思う。ハードをコピーするだけでなく、適切なソフトサービスの仕組みを検討していかないと、高級住宅地となることは難しいのだろう。

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