緑の東京10年プロジェクト/環境の評価指標



新年明けましておめでとうございます

本年もよろしくお願いします>関係各位殿



さて、この年末に東京都から「10年後の東京」への実行プログラム2008が発表され、マスコミにも大きく取り上げられていました。



この中で緑に関しては、「水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京を復活させる」という目標が掲げられ、例えば以下のような施策が発表されています。



・全公立小中学校の校庭芝生化300ha

・東京を緑あふれる都市へと変えていくため、新たに1,000ha の緑(サッカー場1,500 面)を生み出す。

・緑のネットワークと連携して面的な無電柱化を進め、都心部における無電柱化エリアを約2 倍に拡大



このような、積極的な施策を次々に実行に移されている東京都の努力には敬服しますが、

”2010年までに街路樹を70万本”

”海の森公園に7.2万本の植樹”など

樹木の本数を整備目標として用いてる点がちと気になります。



当然このようなアクションプランを立案し、確実に実施するためには定量的な目標は欠かせませんが、それが樹木本数である必要性は薄いと感じます。



むしろ樹木の本数を目標にすると、以下のような弊害が予想されます。



・単位面積あたりの植栽本数が増え、将来的に強剪定を強いられてしまうこと。もしくはひょろひょろと伸びるカイワレ大根にも似た貧相な樹林地となってしまうこと。



・本数を確保するため高木をやめ(伐採し)、同じ場所に小さいものを数本植えるようなプランが出てくること。



・緑の環境保全機能の高い高木、大木の多く残る成熟した緑よりも、新植で本数を稼いだ緑地のほうが良い緑地であるようなイメージを与えてしまうこと。

つまり、既存緑地を保全するプランよりも、新たに1000本の樹木を植えます!というプランの方が環境に配慮しているような誤った印象を与えること。





では、代替案としてどういった指標があるのか、

現時点で活用可能な指標の一つにキャノピーカバー(樹冠面積)があります。



最近発表された”San Francisco Bay Area State of the Urban Forest Final Report ”では、このキャノピーカバーを用いてサンフランシスコ地区でこの数十年にどれだけ緑被が増加したのか、さらに当該地区の緑の効用はいくらなのかを説明しています。



緑の保有する雨水流出防止機能や大気汚染物質浄化機能などを評価し、緑の費用便益を実施するには、樹木本数でなくキャノピーカバーを採用することが必要となります。



上記検討にはもちろん衛星データやGISが活用されています。

ちなみに、昨年都市計画学会で発表したエコロジカルネットワークの解析モデルにおいてもこのキャノピーカバーを評価要素として活用しています。



□関連サイト

緑の東京10年プロジェクト:http://www.metro.tokyo.jp/THEME/kankyo.htm

10年後の東京」への実行プログラム2008の策定について:http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2007/12/70hcl300.htm

San Francisco Bay Area
State of the Urban Forest Final Report: http://www.fs.fed.us/psw/programs/cufr/



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