農活動と健康/ がん生存者のライフスタイルと改善

農/園芸活動が癌生存者のライフスタイルにどのような効用を与えるのかを調査した以下のレポートが報告されています。


Pilot Randomized Controlled Trial of a Home Vegetable Gardening Intervention among Older Cancer Survivors Shows Feasibility, Satisfaction, and Promise in Improving Vegetable and Fruit Consumption, Reassurance of Worth, and the Trajectory of Central Adiposity


この調査は、米国アラバマ州の46歳以上の癌生存者42名に対し、無作為に園芸活動を行うグループと待機するグループに分け、身体能力や胴回りなどの身体指標、行動などを1年間調査したものです。

園芸活動を行う被験者には、トラブル対応をアドバイスする指導者や苗、種子、園芸用具が提供されています。

本調査の主な結果は次のようなものでした。
・実験参加者の75%が園芸活動を継続したいと希望した
・胴回りは両グループとも増加したが園芸活動グループは+2.3cm,コントロールは+7.96cmとなり、胴回りの増加量の減少がみられた。(p=0.02)
・園芸活動グループは野菜や果物の消費量が増加した(実施前1.34→実施後2.34、コントロールは1.22→1.12)
・高齢の癌生存者に園芸活動は有効であり、食生活や身体の改善する可能性が示された。
・ただし、サンプル数や被験者の偏り(女性・高学歴)があること、身体能力に関しては有意な差がみられなかったなどの課題がある

論文著者名を見ると本研究には栄養学をはじめ医師や植物学の研究者が参加しており、横断的な研究の重要性を強く感じます。
研究チームはさらに400人以上を被験者として継続調査中との事ですので、今後の報告も要注目です。








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