バイオフィリックなまちづくり/The use of GIS to score biophilic urban developments and cities

ESRI社の主催する2019 Geodesign Summitで発表されたプレゼンテーション資料として、GISを用いた”まち”や”建物”のバイオフィリック度の検討手法が紹介されています。

http://proceedings.esri.com/library/userconf/geodesign19/papers/Geodesign_13.pdf
(非常にデータ量が多いで注意)

研究背景を要約すると以下の通りです


  • 人間は農村部に居住し自然と直接触れ合ってきたが、現代社会では都市部に居住し自然との接点が減少した。
  • 自然とのふれあいの欠如は、ストレスの増加、肥満、認知能力の低下、睡眠障害など様々な健康問題と関連している
  • バイオフィリックデザインの特徴には、視覚的および非視覚的な自然の認知やわくわく感が含まれ、設計者はバイオフィリック(指数)の強弱に基づきデザインを検討する必要がある


資料には、公園や緑道などとの距離や人口密度などを重ね合わせバイオフィリック指数を算出する手法や、ビルの壁や窓、座席位置の関係から緑の可視状況を把握する手法(当然的側の席が指数が良くなる)が、カールスタイニッツのプランニングフレームワークとともに紹介されています。

GISの経験者であれば直ぐに再現できるレベルと思いますが、まちづくりにおけるバイオフィリックとはなにか?を考えるヒントになると思いました。

ついでながら、バイオフィリックデザインに関する建築家の紹介動画も張り付けておきます。






■関連サイト
https://www.esri.com/en-us/about/events/geodesign-summit/agenda/carol-mcclellan
https://buildingproducts.co.uk/biophilic-building-design-impacts-physical-psychological-health/


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