景観か安全か



先日、千葉県の主催で開催された「企業と生物多様性セミナー」でお話させていただきました。

話題提供後の質疑の際に、県内でまちづくりに関わられている方から質問がありました。

「高潮対策の堤防建設と干潟にの保全が問題になっており、鳥の命と人間の命のどちらが重要なのか等の議論が起こっている。」ということでした。



こちらからは二子玉川の堤防の話題を参考までに紹介しましたので、このブログでも簡単に触れたいと思います。



多摩川では大正期に起こった大洪水を契機として国の直轄事業で河川の改修工事が行われました。

この工事で、河口から二子付近までは川沿いに堤防が築かれました。しかし、世田谷区玉川~上野毛のエリアでは川辺に並ぶ料亭から「川への眺望が悪くなる」ことを理由に同意を得られませんでした。そこで、やむなく多摩川~料亭エリアを包むように堤防が整備されるような形に計画を変更しました。(写真参照)



今では、料亭周りの田畑の開発が進み、住宅地の中に堤防が存在するような不思議な景観になっています。





そんな二子玉川地区ですが、現在、水害対策を目的とした新堤防の建設計画が持ち上がっています。歴史的経緯のある問題なので、賛成派と反対派にわかれた論争が起こっておりマスコミも取り上げています。



もちろん、地域の安全は重要ですが、せたがや百景にも選ばれている堤防沿いの桜や松の並木の保全が難しいとの声や、高い堤防が出来ることで、見通しが悪くなり治安が悪くなるとの指摘もあるようです。



そういえば、最近のブラタモリ(NHK)でこの周辺エリアが紹介されていたそうです。ご参考まで



■関連サイト

無堤部解消プロジェクト:http://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/tama/project/bank/03.htm

まちづくりと一体となった堤防整備の取り組みについて:http://www.mlit.go.jp/chosahokoku/giken/program/kadai/pdf/account/acc-08.pdf

二子玉川の環境と安全を考える会:http://www4.ocn.ne.jp/~i_love_t/



コメント

  1. 正しくは

    人間の命と鳥の命は、繋がっいる、だと思います。

    本当は、鳥が生きられない環境は人間も生きられるハズが無いんです。



    結局、上流の森林の保全と手入れが洪水対策の決め手なのではないでしょうか。 http://blog.goo.ne.jp/aiu_project

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