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LA+ CREATURE DESIGN COMPETITION

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9/1の ブログ で紹介した”LA+ CREATUREデザインコンペ”の結果が発表されましたのでメモ作成 https://laplusjournal.com/LA-CREATURE_RESULTS 世界31か国から470のエントリーがあり258作品が提出されたとの事。今回は日本からもエントリーがあったよう 最優秀5作品は、古い船のはしけに人口マングローブをつくりカブトガニの生息地を創出するプラン、ゴルフコースをサンショウウオの生息地として再生するプラン、ニューヨークのハドソン川にアメリカウナギを戻すプラン、山火事の跡地に鳥類のハビタットを製作するプラン、コロラド川におけるビーバー生息地保全プラン デザインの背景として、COVID19のワクチン生成にカブトガニの血球が関係しているとの情報が紹介されていました。 結果的に北米大陸に生息する生物を対象としたデザインプランが主に選出されています。これは審査員の認知バイアスが影響している気もします。 ウナギのモジュールは、わが国の石倉篭の方が機能するような気がします 温故知新というよりも、大胆な仮説を立てて検討しているデザインがほとんどであった。 グラフィックはいずれも素晴らしいもので参考になります 個人的には3Dプリンターで作られたオーストラリアのフクロウの巣が気に入りました。 ・詳細は公式サイト参照:https://laplusjournal.com/LA-CREATURE_ABOUT

園庭デザインと子供の免疫システムの関係

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世界一幸せな国フィンランド・ヘルシンキ大学の研究者らの論文「Biodiversity intervention enhances immune regulation and health-associated commensal microbiota among daycare children」の備忘メモ 潔癖と呼べるレベルの衛生状態や自然との触れ合いの減少は、臓器系微生物/菌”microbes”の多様性を低下させる。そして、微生物/菌の均一性は、アトピーや糖尿病、アレルギーなど免疫系障害のリスクを高める。 既存の研究で、農村部に住み自然と接触している子供は、免疫系障害の病気にかかるリスクが低いことが示されている。 さらに、今回の研究では、週に5回以上自然との触れ合い活動があると、保育園の園児たちの金の多様性が増え、結果として免疫系の病気への耐性を高めることが示唆された。とのことです。 今回の実験では、フィンランドの保育園の園庭デザインを工夫して、子供たちが植物の世話をしたり、芝生で転げまわるエリアを追加してデータを収集したそうです。(以下の写真参照) (引用:https://www.helsinki.fi/en/news/life-science-news/a-forest-based-yard-improved-the-immune-system-of-daycare-children-in-only-a-month) 週に5回、1か月間自然との触れ合いを繰り返した結果、子供の皮膚の微生物の多様性が高まり、血球数も変化した。皮膚の免疫防御を強化する” gammaproteobacteria ”が増加することにより、血中の” TGF-β1-cytokine ”を増加させ、免疫系疾患の発生に関連する” interleukin-17A ”を減少させた。 このデータにより、自然との触れ合いが自己免疫疾患やアレルギーなどの免疫障害を防ぐという仮説を支持することができるとのことです。 加えて、今回のデザイン改善により、子供の運動能力と集中力が向上したとのコメントもあり、多様な触れ合える緑を都市の中で計画していくことが重要だと指摘しています。 詳しくは下記論文を参照願います ■参考サイト https://advances.sciencemag.org/content/6/4...

工場立地法と緑地

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  工場立地法では一定規模以上の工場 に対して敷地内での緑の整備(ざっくり言うと緑化率20%以上)を義務付けています。 この法律は、高度経済成長期に、深刻化した公害問題や地域自然環境保全に対する対策として1973年に制定され、その後改正が重ねられています。 小規模な工場 ( 敷地9,000㎡以上or建築面積3,000㎡以上のみ対象 ) や流通施設や太陽光発電施設は対象外となっているなど課題はあるものの、緑の確保に関して一定の成果を上げてきました。 2017年の改定では届出受理等の権限を市町村に全面移譲しています。同時に 地域の実情に併せて市町村が独自に条例で緑地率を引き下げることが可能となりました。 これにより、条例で緑地率を引き下げた自治体を中心として、徐々にではありますが工場の緑地面積は減少してきているようです。 (引用: https://www.meti.go.jp/policy/local_economy/koujourittihou/hou/shikkoujoukyou/tyousabunseki_h30.pdf) 基準が下がると緑地面積が減少するというのは、環境問題の外部不経済が原因と指摘することもできますが、それだけなのでしょうか? 法律で義務付け、規制をチャンスとして発展してきた工場緑地は、工場設備の環境性能が向上したため大気汚染や騒音などの遮蔽効果といった意味合いが薄れ、従業員の休息、地域社会への貢献、生物多様性保全など多様な役割が期待されるようなりました。 しかし、明確な目的がないまま、あいまいに維持管理されてきた空間は、規制がなくなった瞬間に予算を確保する理由もなくなり、衰退しているのではないでしょうか? よって今重要なのは、人が集まる工場に自然や緑が存在する意味や価値を再発見し、工場緑地を再定義しなおす事かと思います。 例えば最近議論されるような、次の役割を位置付けるのはどうでしょうか? ・ウェーキングミーティングを安全に実施する場 ・樹木管理により発生する薪を利用した焚き火コミュニケーションの場 ・発生する残渣をたい肥利用する食料生産の場 ・自然を五感で感じるクリエイティブなワークの場 ・従業員の幸福度を向上する動物共生の場  マクラーレンの工場 (引用:https://www.theverge.com/2016/9/21/1300...

現地調査で使えるやさしいスケッチの方法

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毎年この時期に、母校で学部3年生対象のデザインスタジオの非常勤を務めています。 オリエンテーションに続き第二回目の現地調査では、必ず全員にスケッチ作成をお願いしています。 PCベースのドローイングソフトが充実した昨今、スケッチする機会は激減しているかと思いますが、実際に手を動かし現地の風景を表現することで、写真撮影だけでは読み取ることが出来ない自然環境の状況などをより深く理解できるとの目的からこの課題は継続しています。 しかし、スケッチの方法に関しては時間の関係もあり十分に説明できていません。 そこで今回は、ランドスケープのやさしいスケッチ方法を紹介している動画を備忘としていくつか紹介しておこうと思います。 写真を利用してスケッチを作成する方法を解説。使用ケースは限られますが、軸となるラインの描き方、フレームにメモリをつけてバランスをとる方法は慣れるまでのアプローチとしてお勧めできそうです。 全体構成を考え、軸を作ってからディテールに入る基本的なアプローチを丁寧に解説。ペンの持ち方も参考になりそう。テクニックに関して解説している中盤以降から視聴すればOK。 上級者向けの動画。ドローイングを1時間撮影しています。鉛筆の使い方が参考になります。 マジックとトレぺを使ったドローイングを解説。 最後は、わが師”laurie olin”のドローイング。自分の考えるベストです。

The beauty of bats/都市公園と蝙蝠

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Halloweenを迎えおばけやコウモリの飾り付けが増えてきました。 コウモリは人獣感染の宿主として知られ、悪いイメージを持つ人が少なくありませんが、都市生態系の中で重要な役割を担っています。 今週は Bat Week ということもあり、NYセントラルパークの ブログ では公園内に住む蝙蝠を紹介しています。 ニューヨーク州には9種のコウモリが生息しており、セントラルパーク内にもtree-roosting and cave-roostingの2タイプの蝙蝠が生息しているとのことです。 ほとんどの来園者は蝙蝠を取りや葉っぱと勘違いするそうですが、公園内ではバットウォークというイベントもあり、専門家の解説も聞けるとのことです。   コウモリは果実や果汁、昆虫を食べています。実際、毎晩体重の20~50%の昆虫を捕食するため、ニューヨーカーが蚊に刺されるリスクを軽減し、ウェストナイル熱にかかるリスクを減少させているとブログでは紹介しています。 一方で、white-nose syndromeという病気が広がっており、現在600万匹もの蝙蝠が死んでいるそうです。また、森林減少による生息地の消滅も大きな問題となっています。 ブログではiNaturalistやeBirdのようなアプリを通じて蝙蝠の生息データを集める行動も推奨されています。 経験上、バットバックスなど蝙蝠の巣箱設置は、関係者の理解を得ることが困難で提案段階で断られるケースも少なくありません。 今回セントラルパークの取り組みに触れ、健全な都市のエコシステム構築に向け、蝙蝠への理解を深める活動も継続しなければと改めて感じました。 ■関連サイト iNaturalist:https://www.inaturalist.org/ eBird:https://ebird.org/home 蝙蝠の巣箱の作り方:https://batweek.org/wp-content/uploads/2018/01/BHBuildersHdbk13_Online.pdf バットボックス設置例:https://www.kajima.co.jp/gallery/biodiversity/ikimachi/bird/index-j.html#bird_141117

Green Infrastructure Initiative

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  (出展:ESRI社) 少し古い情報(2016年)になりますが、GISで有名なESRI社の”Green Infrastructure Initiative”のメモ GIは米国の持続可能な未来を創造するために重要であり、コミュニティの経済成長を促進しながら、人と自然の関係性をつくりより健康的な生活を提供するものである。 一方、GIは一度失われると再構築が困難であるため、GISを利用してGIの体系的な情報を提供するのが本イニシアティブの目的とのことです。 説明では、たとえば流域の保護は水資源の確保に重要ですが、縦割り行政の弊害でエリアをまたがる各自治体の政策の変更などをモデル化できていない。そこで、GISを利用して、行政界にかかわらずGIの情報を統合、分析、視覚化、伝達すると謳っています。 サイト(https://www.esri.com/en-us/industries/green-infrastructure/overview)にアクセスすると、全米のGI地図(土地被覆や農業、流域など)をウェッブベースで誰でも閲覧できるようになっています。 また、以下の利用ステップが紹介されています。 1.土地利用に関する政策を評価する 2.他の地域に対するベンチマーク 3.地域の土地利用計画にGIを適用する 4.GISを活用して、コミュニティーのGI保全の状況を確認する 1.Critically evaluating community policies on land development 2.Benchmarking the area against other communities 3.Including a green infrastructure element in the community’s comprehensive land-use plan 4.Using GIS analysis and tools to ensure that the community stays on track to preserve its green infrastructure 残念ながら公開されているGIマップは米国のみで、日本を含めその他の地域は取り上げられていません。 ちなみにEsri創業者のJack Dangermondはハーバードのランドスケープ修了...

The Farm of the Future

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母校で始まった表記イベントの備忘メモ 未来の農の姿について9月30日から2か月間にわたり以下のテーマでセッションが開催されます フードシステム 教育農場やキャンパスのデザイン 炭素 水管理 生物多様性と動物の健康 革新的な農業者 知識の普及 無料かつネット開催ですので真夜中になりますが日本でも聴講可能です プログラムのみコピペします 詳しくは: https://www.design.upenn.edu/pennpraxis/events/farm-future --- Session I: Food Systems Challenges and the Farm of the Future September 30, 2020, 2:00–4:00pm  Live Session Only Regional and Societal Challenges to Agricultural Sustainability Russell Redding, Pennsylvania Secretary of Agriculture Land Acknowledgement and Welcome Chief Vincent Mann, Ramapough Lenape Nation Turtle Clan Introduction to the Farm of the Future Project and the New Bolton Center Wendell Pritchett, Provost, University of Pennsylvania Andy Hoffman, Dean of School of Veterinary Medicine Gary Althouse, Associate Dean of Sustainable Agriculture and Veterinary Practices Margaret Leardi, Director of Development, Penn Vet Food Systems Challenges Marty Matlock, University of Arkansas The role of agriculture and food production in improving societ...

2020 ASLA Awards

本年度のASLA賞が発表になっています  https://www.asla.org/2020awards/ 大賞には隈研吾設計の「Cultural Crossing Transforms Portland Japanese Garden into a Place of Cultural Dialogue」などが選ばれ、以前この ブログ でも紹介した「 Climate Positive Design 」も受賞しています。 個人的に今回の一番の注目は” One Health ”の理論を適用し分析・調査分野で受賞した「 Rwanda Institute for Conservation Agriculture (RICA) 」です。 アフリカ・ルワンダは、今後 30 年間で人口が倍増すると予想されていますが、その人口を支えるための無計画な住宅地開発や持続的に経営できる農地の不足が課題となっています。 これに対処するため人と動物、植物の健康が相互に密接に関係するという One Healthのコンセプトを導入し、新しい農業のエコシステムを構築する マスタープランを作成しています。 具体的には、美しく環境負荷の低い持続可能な運営が可能となるファームが提案されており、水のカスケード利用、廃棄物の循環利用、再生可能エネルギーと地産地消材料の採用、持続可能な農業を支える人材教育などを適用しています。 先進国のノウハウを押し付けるのでなく、地域の課題を丁寧に定義し、地域の資源を発掘し、地域の人材で取り組む姿勢に敬意を表したいと思いました。

The LA+ CREATURE design ideas competition

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 毎年開催されているLA+のデザインコンペ 本年度は”Creature”をテーマとして、生き物と共生する暮らし方などを提案するとのこと 締め切りは10/20です (ポスターはサイトから転載) 公式サイト: https://laplusjournal.com/LA-CREATURE_ABOUT This design competition—the third in the LA+ international series—asks whether we can live with animals in new ways, whether we can transcend the dualism of decimation on the one hand and protection on the other, and how we can use design to open our cities, our landscapes, and our minds to a more symbiotic existence with other creatures. BRIEF The LA+ CREATURE design ideas competition asks entrants to do three things: First, choose a nonhuman creature as your client (any species, any size, anywhere) and identify its needs (energy, shelter, procreation, movement, interaction, environment, etc.). Second, design (or redesign) a place, structure, thing, system, and/or process that improves your client’s life. Third, your design must, in some way, increase human awareness of and empathy towards your client’s existence. For jury panel, submis...

The Green New Deal Superstudio

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グリーンニューディールスーパースタジオの備忘録 このスタジオは気候変動への対策を政策とデザインを結び付けながら各地域で検討するもので7月に立ち上がりました。 検討過程で生じる、地域との対話や関係者間の議論を編集・カタログ化し、国家ビジョンの検討にフィードバックすると説明されています。 ランドスケープ財団やマクハーグセンター、ASLAなどの支援の下、全米の大学、学生らが参加し、最終的に来年9月のLAFのサミットで成果発表を行うとのことです。 スケジュールは以下となっています July 2020: Superstudio launched  August 2020: Online information session and kick-off September 2020 Start Fall Superstudio --------------------------------------------------------------------------------------------  January 2021: Start Spring Superstudio  June 30, 2021: Deadline for submission of studio materials  July-August 2021: Review and curate submissions for Summit  September 2021: Convene the Summit  GIの普及啓発も産官学で議論されていますが、本取り組みは地域ごとの課題の定義、オープンな対話・議論、プロセスの可視化と編集、政策へのFBなど示唆に富むプロジェクトと感じました。 どのような成果品が出てくるのか今後もウォッチしていきたいと思います 環境に関する政策と、実際のデザインと、多様な主体との対話を融合させ、新しい動きを生み出そうとするスキームは、日本でも試みたいものですね 参加申し込みなどの詳細情報はこちら: https://www.lafoundation.org/take-action/green-new-deal/superstudio https://www.lafoundation.org/sites/defau...

Green Recovery / Build Back Better / 適応復興

危機を機会に!とのことで、欧州、米国、日本で経済回復に向けた新しいコンセプトが議論されています。 Green Recovery(グリーンリカバリー)は、SDGsとも合致した形で社会をグリーンに復興していくもので、これまでの脱炭素や生物多様性保全の取り組みをさらに加速させながら、感染症や災害にレジリエントな社会経済を目指す取り組みです。EU各国の環境大臣会合などで議論されています。 関連サイト: https://www.wbcsd.org/Overview/News-Insights/General/News/Green-Recovery-Alliance-reboot-and-reboost-our-economies-for-a-sustainable-future https://newswitch.jp/p/22212 Build Back Better(より良い復興)は、災害の復旧・再建・復興について、元通りに直すのでなく、環境配慮やレジリエンスなどグローバルな視点から捉え、発災前よりリスク低減対策などに取り組み、持続可能な社会を再生していく取り組みです。米国の企業グループなどが賛同を表明しています。 関連サイト: https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000071588.pdf https://cehub.jp/news/lead-on-climate/ 適応復興は、気候変動により自然災害リスクが高まっている状況を踏まえ、元に戻す原形復旧でなく地域の実情に合わせた適応復興を進めていく考え方で、災害を「いなす」対策を重視する方針を内閣府と環境省が共同メッセージで提言しています。 関連サイト: https://www.gov-base.info/2020/06/30/90623 いずれもWithコロナ/ポストコロナの状況下で、持続可能な社会実現を目指す考え方です。今後のまちづくりの様々な場面において、議論を深めていかなければならない重要な視点ですね。

One Health, Coronaviruses, and Landscape / withコロナ時代の人と自然の関係

5/6にランドスケープ財団(LAF)が開催した表題ウェブナーの備忘録 https://www.lafoundation.org/resources/2020/04/one-health 参加している研究会経由で教えていただきました>ありがとうございます ワンヘルス(One Health)とは人の健康を守るためには、環境(生態系)や動物にも留意した取り組みが求められるというコンセプトです。 https://www.onehealthcommission.org/ 人に感染する病原体の約6割が動物由来で人獣共通感染症は生息地の乱開発や気候変動が関係しているため、近年各方面で注目されているコンセプト(One Health)で、Withコロナ時代を考えるためにも注目すべき視点です。 動画では4人の専門家が1時間あまり解説・議論しています。 以下に、印象的であった内容をメモります 1407ある人の病原体のうち816(58%)が動物由来であること マレーシアの蝙蝠や豚を経由して人間に病原体が広がった事例 解決の視点として、鶏舎の緑地による離隔(VEB)がウィルス減少に効果があるのかを検証した研究成果などを紹介 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1056617119311626 都市の拡大によるハビタット喪失と細分化、農地の大規模化と肉の需要の高まりなどが人獣共通感染症拡大の要因の一つ たとえば、生態系の喪失による捕食者(フクロウ)の減少がネズミの密度を高めネズミライム病のリスクが高まった事例を考えるべき 感染症のニュースを見ると蝙蝠が悪者のように捉えられているが、蝙蝠は大量の蚊を捕食しており感染症を防ぐ働きも担っている。 ただし、自然との触れ合いは精神疾患を防ぐためには重要である。どのような環境整備、暮らし方が求められるのか議論が必要 人と自然とのかかわり方(生物多様性の在り方)が健康上のリスクと便益にどう影響するのか再認識する必要がある。 まちづくりや医療、感染症の専門家などが連携しながら議論することが重要 ちなみに、このような講座は皆様からの寄付で成り立っており、1回限りもしくは毎月$10寄付してくれると助かるとのことです https:/...

アフターコロナとまちづくり/social distancing 関連資料

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ウィズコロナ/アフターコロナ時代のsocial distancingの在り方に関する話題が各所で提示されています。 終息後(収束後)のまちづくりを考えるためにも、最近発表されている関連の論文やニュース、データベースを備忘録として列記します。 Urban nature as a source of resilience during social distancing amidst the coronavirus pandemic https://osf.io/3wx5a/ 高い人口密度の中で限られたオープンスペースを利用している都市住民にとり、パンデミックは大きなインパクトとなっている。しかし、このような状況下においても、社会的距離を保ちながら自然と触れ合ることは、都市住民の健康と福祉を中長期的に維持するために重要である。今後SDGsのゴール3(健康と福祉)やゴール9(持続可能で回復力のあるまちづくり)を目指す意味でも、都市の自然の維持管理と量的増加が求められるとのレポート。 COVID-19 Community Mobility Report https://www.google.com/covid19/mobility/ コロナ前後での世界100か国以上の公園、職場、交通機関などにおける移動移動傾向を示すデータ。 グーグルマップの匿名データを利用して整理しています。 日本は全国、都道府県どちらにも対応しています。 概ね食料品や薬局の利用がほぼ変化ないことに対して、公共交通や職場の落ちが大きいことがデータから見て取れます。 ただし、個人的な行動計画に利用しない、診療目的で利用しない、など注意が必要。 To Close Or Not to Close? That is the Question! https://baynature.org/2020/03/26/to-close-or-not-to-close-that-is-the-question/ 米国西海岸の公園や海岸の封鎖についての議論 How to Save Summer 2020 https://www.nytimes.com/2020/04/25/opinion/sunday/summer-parks-covid.html 今年のサマーキャンプが中止になる...

Cities and Pandemics/都市とパンデミック

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今週ペンシルベニア大学デザインスクール(Weitzman School of Design)でネット開催された表題セミナーの備忘録 Virtual Weitzman School Talk: Cities and Pandemics from Weitzman School of Design on Vimeo . パンデミックへの緊急対策、短期的対策に加え、終息後の都市計画の新しいフレームワークについて、多様な視点で議論されています。 都市の人口過密が問題となり、人口分散型に変化するとの予測に対しては、米国のGDPの80%以上が都市で生産されており、それ自体が否定されるものではないとの意見が出ています。 また、社会変化に対するアイディアとして、(集合住宅の単一エントランスに対して)出入り口を分散個別化されるプランや、リモートワーク増加に対応した快適なホームオフィスのデザインなどが必要になるとのコメントがありました。 インフラに関しては、当面は健康関係施設や教育施設への投資が重視されるであろうこと。落ち込むであろうGDPを回復させるため、建設業を支えることが重要なこと。 公共交通やサプライチェーンの在り方に関しては新たな議論が求められること。 新しい社会規範(social norms)が必要となる事などが意見交換されています。 パンデミックに関しては都市の人口密度だけが問題ではなく、解決策をどのようにデザインするかが重要であること。リーダーシップを発揮して議論を継続することが重要だとのコメントが印象的でした。 下記は、講演で用いられていたコロナの広がりを示すダイアグラム。 複雑なイシューをわかりやすく提示する表現力は参考になりますね。 Most Probable Spreading Routes For The Wuhan Coronavirus

The Healing Power of Nature/緑地が都市の健康と福祉を改善する方法

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”The Healing Power of Nature”と題されたレポートの備忘録 2019年にNature Sacred+Pennsylvania Horticultural Societyが発行しています 目次は次の通りです Nature’s Healing Power  What Is Nature? p.4 The Nature-Health Connection  What We Know p.5 General Mental Health  Depression p.6  Stress p.7  Mental Fatigue p.8  Burnout & Wellness p.9 Physical Health  Cardiovascular Health p.10  Obstetrical Outcomes p.11 Community Health  Social Cohesion p.12  Crime & Perceptions of Safety p.13  Inequity in Access to Green Space p.14 Where Do We Go From Here? p.15 Innovative Programs p.16 緑地へのアクセス性と人の健康状態に関するエビデンスデータや 犯罪率との関係などが多数の参考文献とともに紹介されています。 都市にある自然の中でのプログラム事例も興味深いものです レポートは以下のサイトからダウンロード可能です https://naturesacred.org/the-healing-power-of-nature-report/

Internet of nature

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デジタルテクノロジーを用いて都市の生態系を健全にマネジメントし、都市の社会システムと自然との関係性を強化する概念や手法論を議論している論文の備忘録 タイトル:The Internet of Nature: How taking nature online can shape urban ecosystems 著者:Nadinè J Galle, Sophie A Nitoslawski, Francesco Pilla 発行日:2019/9/23 https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/2053019619877103 著者らが所属する Green City Watch はリモートセンシングやAI技術などを活用しデータ駆動型の都市生態系システムを地方自治体に提供している組織です。 メンバーを見ると生態学の専門家に加え、データサイエンティストやリモセンの専門家などが参加しており、彼らが云う通り革新的な手法でアプローチしている様子です。 出展が不明ですが、会社紹介にある「自然林の樹木の寿命が100年以上なのに対して都市林の寿命がわずか13年であり、DXによりその寿命を延ばそうとしている。」とのコメントは印象的でした。 以下に関連動画を張り付けておきます