園庭デザインと子供の免疫システムの関係
世界一幸せな国フィンランド・ヘルシンキ大学の研究者らの論文「Biodiversity intervention enhances immune regulation and health-associated commensal microbiota among daycare children」の備忘メモ
潔癖と呼べるレベルの衛生状態や自然との触れ合いの減少は、臓器系微生物/菌”microbes”の多様性を低下させる。そして、微生物/菌の均一性は、アトピーや糖尿病、アレルギーなど免疫系障害のリスクを高める。
既存の研究で、農村部に住み自然と接触している子供は、免疫系障害の病気にかかるリスクが低いことが示されている。
さらに、今回の研究では、週に5回以上自然との触れ合い活動があると、保育園の園児たちの金の多様性が増え、結果として免疫系の病気への耐性を高めることが示唆された。とのことです。
今回の実験では、フィンランドの保育園の園庭デザインを工夫して、子供たちが植物の世話をしたり、芝生で転げまわるエリアを追加してデータを収集したそうです。(以下の写真参照)
週に5回、1か月間自然との触れ合いを繰り返した結果、子供の皮膚の微生物の多様性が高まり、血球数も変化した。皮膚の免疫防御を強化する”gammaproteobacteria”が増加することにより、血中の”TGF-β1-cytokine”を増加させ、免疫系疾患の発生に関連する”interleukin-17A”を減少させた。
このデータにより、自然との触れ合いが自己免疫疾患やアレルギーなどの免疫障害を防ぐという仮説を支持することができるとのことです。
加えて、今回のデザイン改善により、子供の運動能力と集中力が向上したとのコメントもあり、多様な触れ合える緑を都市の中で計画していくことが重要だと指摘しています。
詳しくは下記論文を参照願います
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