第二十回コスモス国際賞受賞/E.O.ウィルソン



第二十回目を迎えたコスモス国際賞の受賞者が発表され、エドワード・オズボーン・ウィルソン/Edward Osborne Wilson博士が授賞されたとのことです。

過去には生態系サービスの研究者であるグレッチェン・デイリー博士や都市計画家のアン・スパーン教授も授賞されているコスモス賞ですが、ついにE.O.ウィルソン博士も授賞されました。

博士はbiodiversityという言葉の父とも呼ばれており、生物多様性に関する著書も数多く出されています。また小職らが取り組んでいる「いきものにぎわうまち」でも大いに参考にしている”Biofilia”理論の提唱者でもあります。

授賞理由などは以下の通りです。

--(参考サイトから転載)







 エドワード・オズボーン・ウィルソン博士は、アリの自然史および行動生物学の研究分野で卓越した研究業績をあげ、その科学的知見を活かして人間の起源、人間の本性、人間の相互作用の研究に努めたほか、生物多様性保全や環境教育を推進する実践家として活動している。
 ウィルソン博士の専門分野はアリの研究である。1967年にニューギニアや太平洋の島嶼、アメリカ大陸の熱帯地域でアリの分類や生態の研究を行い「島の生物地理学の理論」を展開した。これは今では種数平衡説、r-k選択として生物地理学や保全生物学の基礎となり、現代的な景観生態学をも発展させた。
 また、社会性昆虫のアリの行動を説明するために用いた理論は、「社会生物学」という新しい学問分野を創始するに至った。遺伝的性質の影響を人間の社会行動の説明にまで広げたため、世界中で議論を巻き起こすことになったが、今では社会生物学は、生物学的・社会学的な思想の主流の一部となっており、社会学者や哲学者等との共同研究も実施されている。
 また、ウィルソン博士は、「生物多様性の父」と称される。これは一つには1987年に博士が議長を務めた全米科学アカデミーのシンポジウムでbiodiversity(生物多様性)という言葉が最初に使われたことに由来する。また一つには、博士が、その著作において、生物多様性の概念を擁護し、生物多様性喪失の脅威を浮き彫りにしたことによる。博士は、生物多様性のスポークスマンとして、講演会や自著等において生態系サービスの重要性や生物多様性喪失の危機を発信するだけではなく、2006年に設立された「E.O. ウィルソン生物多様性財団(The E.O. Wilson Biodiversity Foundation)」において、生物多様性に関する理解を深める活動を行い、その啓発に務めている。
 1998年には著作「コンシリエンス:知の統合(邦題『知の挑戦:科学的知性と文化的知性の統合」)』」で、自然科学から人文科学および人間行動の分野に至るまでのあらゆる知識を、分野を超えて統合し、有益な研究を行うことが可能であると提案している。これは、社会や環境などの諸問題の解決には統合的、包括的なアプローチが必要であるとした「コスモス国際賞」の趣旨に合致するものであり、賞20年の節目としても極めて意義深いものといえる。
 ウィルソン博士の、アリ研究から始まる思索は、人類の生存のためには統合的な研究が必要であるという世界観であり、生物多様性の重要性に基づく環境保護主義は、人間も動物も自然の一員だという「共生」の価値観である。まさにその功績は、「自然と人間との共生」を理念とするコスモス国際賞の授賞にふさわしいと評価した。



■参考サイト

http://www.expo-cosmos.or.jp/whatsnew/2012jyusyo.pdf

http://www.expo-cosmos.or.jp/jusyou/2012.html



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