墓地のグリーンインフラ化/ワシントンD.C.

米国ワシントンDCにおける、雨水貯留の新モデルの話題

墓地などをグリーンインフラ化することにより、持続可能なまちづくりを進めようとしています。


ポイントは次の通りです


  • 墓地の不透水面を除去し雨水流出抑制のグリーンインフラモデルとして改変
  • これにより年間14万ドルの雨水処理費用を削減
  • 地下浸透を促進することで水質も改善し、長年の課題であったChesapeake Bayの水質改善にも寄与
  • 元々あった437000平方フィート(≒4ha)の不透水面の内、未利用の道路を廃止したり車線を減らすことで現時点で18000平方フィート(≒0.17ha)がバイオリテンションセルに置き換わった。
  • GI化に必要な資金1.7百万ドル(≒1.8億円)は、stormwater retention creditsを販売する事で確保する。
  • ワシントンDCでは2013年に出来た新しい規制により、開発業者が必要な雨水貯留対策を講じることが難しい場合、雨水貯留クレジットを買って代償することになった。


元の記事はこちら"D.C. Cemetery Finds New Life As Stormwater Retention Model "


日本でも都市型水害が深刻化する中で、開発時のオンサイトにおける雨水貯留は重要です。
しかし一方で、将来的な構造物の維持管理、更新コストを考えると従来型のアプローチでは限界があるのは明らかです。

そこで、墓地に加え、都市内の駐車場や農地、学校校庭などのグリーンインフラ化を進めることにより維持管理負担の削減に加え水質浄化や緑地面積の増加など多様なメリットが生じます。

GIを社会実装するための大きな課題である「資金」面に関しても、クレジットシステムの導入により解決を図っている点が印象的です。

持続可能なまちづくりに向けた今回の取り組みの今後の展開に要注目です。








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