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2月, 2020の投稿を表示しています

DESIGNING NATURE IN: INNOVATIONS IN BIOPHILIC BUILDINGS AND REAL ESTATE

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バージニア大学で3月に開催予定のバイオフィリックな建築と不動産関連シンポジウムの備忘録 https://www.arch.virginia.edu/events/designing-nature-in このブログでも何度か紹介させていただいたTerrapin Bright Greenや Serenbeのファウンダー、 ミツバチも飼っているNYの建築事務所   COOKFOXの社長らが登壇するとの事 ■参考サイト COOKFOX: https://cookfox.com/projects/250-west-57th-street/

Park prescription (DC Park Rx)/緑地の利用を促進する処方箋

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先日ご一緒した公園管理者の方から教えていただいた”Park prescription/DC Park Rx”の備忘録。Rxは、いわゆる処方箋(prescription)の略です Zarr, R., Cottrell, L., Merrill, C., (2017). Park prescription (DC Park Rx): A new strategy to combat chronic disease in children. Journal of Physical Activity and Health, 14(1),  1-2. Park prescriptionはワシントンDCの小児科医Robert Zarr医師らが開発したもので、慢性疾患のリスクがある子供の運動量を増やすための公園利用を促進するものです。 具体的には、薬物治療を受けている青少年に対して必要に応じて公園利用の処方箋を出し、患者の体力改善などを測るものです。 処方箋には、公園での身体活動の強度、頻度、継続時間などが記されます。 この処方箋を作成するため、公園評価ツールを使用してワシントンDCの350を超える公園が評価されています。 そして、公園の清潔さ、アクセス性、アクティビティ、アメニティ、安全性などが検索可能なデータベースとして整備されています。 実証調査では、公園の処方箋が発行された225世帯を対象として、診療所を訪れる前と3か月後に身体活動に関する取り組みと行動変化を評価しました。 その結果、公園で30分以上過ごす日数が7日から8日/月に増加し、平均活動時間は150分から172分間/週に増加したとのことです。 加えて、より多くの親が定期的な運動に関心を示すようになったとのことです。 Zarr医師は、自然環境の中で過ごす時間と健康状態との関係を示すエビデンスは非常に多く、これまでに400件を超える相関研究が自然の中で過ごす時間と健康改善の直接的な関係を示していると説明しています。 また、このような治療法は副作用が少なく安価で、糖尿病、高血圧、肥満、うつ病など幅広い疾患、あらゆる年齢層に有効だとのことです。 彼は、Park Rx America(DC Park Rx)を創設し、公的にアクセス可能なオープンスペース情報を医療提供...

ペルーの伝統的GI工法/Las Amunas

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近年の気候変動(クライシス)への適応策として我が国の伝統的な治水工法の「霞提」が注目を集めています。 乾期の水確保が大きな課題となっている南米においても、ペルーの伝統的治水工法"Amunas"が再び注目されているそうです。 この工法は1400年ほど前のインカ以前の文化が、干ばつリスクを軽減するために実施していた取り組みで、雨期の間に山の斜面に水を迂回させ浸透させることで、乾期の水の確保に貢献するものです。 このグリーンなインフラの効果の定量的な分析に関して、昨年” Potential contributions of pre-Inca infiltration infrastructure to Andean water security ”というタイトルのレポートが発表されています。 これは、 Boris Ochoa-Tocachi (インペリアルカレッジロンドン土木環境工学科)らが取りまとめたもので、アムナスの地下浸透や流出遅延効果を以下のように科学的に評価しています。 ・アムナスを通ることで浸透した水は、平均45日間保持され乾期の流量確保に貢献する。 ・リマ市の水源地域に対しては、潜在的に99×106m3/年の河川流量を遅らせる。 ・乾期には流量を平均7.5%増加させるポテンシャルがある。 このような伝統的な工法は適切な現代工法(グレーインフラ)と組み合わせることにより、今後深刻化すると想定されている気候変動への適応策、水管理強靭化の幅を広げる可能が高いと思います。 重機のない時代に開発されたこのようなnature basedな工法は、合理的で省コストであることが多いため、今後の科学的な研究蓄積が期待されます。