Cities and Pandemics/都市とパンデミック
今週ペンシルベニア大学デザインスクール(Weitzman School of Design)でネット開催された表題セミナーの備忘録 Virtual Weitzman School Talk: Cities and Pandemics from Weitzman School of Design on Vimeo . パンデミックへの緊急対策、短期的対策に加え、終息後の都市計画の新しいフレームワークについて、多様な視点で議論されています。 都市の人口過密が問題となり、人口分散型に変化するとの予測に対しては、米国のGDPの80%以上が都市で生産されており、それ自体が否定されるものではないとの意見が出ています。 また、社会変化に対するアイディアとして、(集合住宅の単一エントランスに対して)出入り口を分散個別化されるプランや、リモートワーク増加に対応した快適なホームオフィスのデザインなどが必要になるとのコメントがありました。 インフラに関しては、当面は健康関係施設や教育施設への投資が重視されるであろうこと。落ち込むであろうGDPを回復させるため、建設業を支えることが重要なこと。 公共交通やサプライチェーンの在り方に関しては新たな議論が求められること。 新しい社会規範(social norms)が必要となる事などが意見交換されています。 パンデミックに関しては都市の人口密度だけが問題ではなく、解決策をどのようにデザインするかが重要であること。リーダーシップを発揮して議論を継続することが重要だとのコメントが印象的でした。 下記は、講演で用いられていたコロナの広がりを示すダイアグラム。 複雑なイシューをわかりやすく提示する表現力は参考になりますね。 Most Probable Spreading Routes For The Wuhan Coronavirus