都市緑地と死亡率/More exposure to vegetation linked with lower mortality rates in women
4月14日の”journal Environmental Health Perspectives”において、住宅の周囲の植生と女性の死亡率が大きく関係しているとの研究データが発表されています。 研究の概要は以下のようなものです 10830人の女性の自宅を対象 高解像度衛星データを活用しながら自宅から半径250mと半径1250m以内にある植生を調査 2000年~2008年まで女性の健康状態(癌、呼吸器疾患、腎疾患など)を調査し、期間中に8604人が死亡 その結果次の知見が示されました 自宅の周囲の緑の量と死亡率に相関関係がみられた 緑量の多いエリアに居住している女性は緑量が少ないエリアに居住している女性と比較して、呼吸疾患関連の死亡率は34%低い状況であった。 同様にがんは13%、腎臓病は41%低い死亡率であった。 いままで、年齢、喫煙経験、社会的地位などが死亡率と関係することが研究データとして示されてきましたが、今回の研究によって緑の効果の一端が明らかにされました。 本研究の担当者であるハーバード大学のジェームズ氏は以下のように述べています “We know that planting vegetation can help the environment by reducing wastewater loads, sequestering carbon, and mitigating the effects of climate change. Our new findings suggest a possible co-benefit—improving health—that presents planners, landscape architects, and policy makers with an potential tool to grow healthier places,” ランドスケープ/環境デザインに携わる方にとり、今後デザインの可能性が広がるうれしいコメントではないでしょうか。 本研究はある意味、当たり前の結果とも言えますが、緑と健康の関係性を科学的な検証で明らかにしていく作業は非常に重要です。 また今回のようにビックデータやGISを活用することで、説得力のあるデータ...