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3月, 2016の投稿を表示しています

予防医学と生態系サービス/Ecosystem Services and Preventive Medicine

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公園や河川、農地などが市民の健康維持に貢献していることは広く知られていますが、予防医学の観点からその効果の定量的データをとりまとめた論文がカリフォルニア大学やUSDAの医師や研究者から発表されました。 Ecosystem Services and Preventive Medicine A Natural Connection Viniece L. Jennings, PhD, Claire K. Larson, MD, Lincoln R. Larson, PhD このペーパーでは以下のような説明がなされています 都市内の公園緑地の密度と活動的なライフスタイルは正の相関があり、心臓関係の疾患やメタボを減らす効果がある 緑地へのアクセス性がよいとうつ病の発生率が抑えられる。また、自然環境の存在は良好なコミュニティー形成と健康維持に効果がある。 生態系サービスと公衆衛生が強い相互関係にあることが最近の関連の研究で明らかにされている。特に文化的サービス(審美的機能や野外レクリエーション機能)は医学的に重要な役割を果たしているが、不十分である事例が多い 生態系サービスと予防医学の関係は今後、医療行為に活用していくために緑との接触方法など具体的アウトカムなどの研究を進める必要がある。 今後、研究資金の確保や学際的な取り組み体制、関係者のトレーニングなどが必要である この分野の研究は最近各方面で進められていてよう注目ですね この 記事 も参考になります

道路のGI化/DenverとIndianapolis

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米国の主要都市で、車道を減らし歩道や自転車道、バイオスェルなどを充実させる道路の再整備プロジェクトが進められています。 インディアナポリスでは”The Indianapolis Cultural Trail”が整備され、車道や駐車場が自転車や歩行者のための空間に生まれ変わっています。 同時に自転車道脇には bioswalesも設けられました。 デンバーでも、中心市街地の駅や公園、観光名所を結ぶ道路を”Urban Trail”として再整備しています。 ボンエルフや滞留空間を設け、市内に入る車の減少や観光活性化にも寄与することが狙いです。  Image: Aecom  こうした計画は、事前の綿密な調査に基づき、通勤などの通過交通を中心市街地に侵入させないためのバイパス整備や、鉄道や歩道など他交通インフラとの接続などの工夫を重ねることで実現化しています。 駐車場が減り不便になったという人も少なくないようですが、多くの市民との対話を重ねながら計画を進めているようです。 ■参考サイト: http://denver.streetsblog.org/2015/12/09/two-downtown-streets-could-be-transformed-into-an-urban-trail/

Urban Solutions issue #8 ”Building with Nature.”/シンガポール

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シンガポールの政府機関であるCLC(Center for Liveable Cities)が発行する”Urban Solutions.” 最新号は自然共生がテーマとなっており、 アトリエドライザイテルのドライザイテル氏へのインタビュー記事や、 バイオフィリックデザインのシンポジウムの内容などが掲載されています。 世界各地のランドスケーププロジェクトが紹介されていますが、 東京の事例では、我々の取り組んでいるイキモノ除草が紹介されています。 http://www.clc.gov.sg/Publications/2016issue.htm フリーで読めます⇒ http://www.clc.gov.sg/documents/books/urban%20solutions%208med.pdf