Security Landscape/景観と防犯



Security Landscapeというキーワードが注目を集めている。2004年度にはASLAでシンポジウムが開かれ、様々な防犯技術および防犯改修プロジェクトが発表された。

米国の場合、パブリックスペースの防犯は大きく2つに分類される。一つは、盗難やレイプなどの犯罪防止目的。そしてもう一つはテロ対策だ。

911以降、国防省はオーリンパートナーシップなど3社をSecurity landscapeに関する計画/デザイン技術研究開発担当として任命した。担当者から直接聞いた話では、この3社に対して、国防省から携行型ミサイルの航続距離や爆弾トラックの進入パターンなどに関する詳細なデータを提供され、それらに対応するハードおよびソフト技術を研究したそうだ。

この成果が展開されたプロジェクトとして、ワシントンDCのThe Mall(http://www.nps.gov/nacc/)の改修プロジェクトが有名だ。ここは、ホワイトハウスや国会議事堂があるまさにアメリカの象徴的な場所で、キング牧師の有名な演説が行われた場所でもある。

 911以降、緊急的に巨大なコンクリートブロックによるバリアー設置やポリスカーによる監視が実施されていたが、この対策は景観的にも問題外多く観光客からは非常に評判が悪かった。

 そこで、SecurityとLandscapeを両立させる上記デザイン技術がオーリンパートナーシップから提案された。たとえば、緩やかな造形により小山を設け、その山頂に警官を配置し、広い範囲を一箇所で一度に監視する。ベンチや水路を利用してバリアーを設ける。などのアイディアが具現化された。





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