野生動物との付き合い方

生物多様性や感染症、農林業被害の観点から重要な社会的課題である野生動物とのかかわりについて、昨年10月に (社)日本獣医師会の野生動物対策検討委員会から下記レポートが公開されました。

保全医学の観点を踏まえた野生動物対策の在り方(中間報告)



はじめにより(転載)

これまで我が国では、野生動物は基本的に「まもるべき存在」と位置づけられ、
外来種などの一部の例外を除き日本獣医師会もこの原則にしたがい活動を続けてき
た。しかし近年、野生動物を「リスクを内在させた存在」と認識しなければならな
い事例が頻発し、「まもるべき」を偏重する従来型の発想では、不完全どころか、そ
のリスクを増大させる恐れも生じてきている。そのため、行政のみならず研究者や
自然保護団体等においても、野生動物対策に関わる理念の大転換が続いている。

野生動物を巡る状況の変化を受け、人間との距離の取り方や保護のルールなど獣医学の視点から貴重な情報が掲載されています。

例えば、P56の旭山動物園の事例では、カラスの自然生態系における役割やゴミ問題を解説し、野生動物や自然との付き合い方のルールを提案していることが紹介されています。



シアトルでは、年末に地元のリスりを食べる是非が記事になっています。

Dinner gets very local for squirrel-eating Seattleite

コメント欄には賛否両論の多数の意見が書き込まれ議論になっているようです。

今後多様な観点から議論の積み重ねが必要なテーマですね。





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