Biodiversity Barometre/UEBT



 The Union for Ethical BioTrade (UEBT)の調査結果で、消費者や企業の中で生物多様性に関する関心がさらに高まっているとの報告が発表されました。

 主なデータは以下の通りです。


  • 米、英、独、仏を対象とした調査で生物多様性の認知度は2009年に56%であったのに対して2011年には65%になった。

  • 33%の人が生物多様性年(2010年)を知っていた。

  • 世界の美容関連企業トップ100社を対象とした調査で、生物多様性に関する事項を報告した企業は2009年に13%であったのに対して2011年には27%になった。 

  • 米、英、独、仏に日本、ブラジル、韓国を加えた調査では、生物多様性の認知度は70%。

  • ただし、認知度は国別に大きな相違があり、上位は、フランス98%、ブラジル93%、韓国78%。

  • 生物多様性の定義を回答できたのは3人に1人であるが、若者の正答率が高い。

  • 88%の消費者が化粧品会社の原材料調達における生物多様性への配慮に興味を持っている。

  • 84%の人が、環境や倫理に配慮しない商品はボイコットする意向がある。

  • 生物多様性を知るのは主にテレビ番組(55%)から。以下、新聞雑誌(38%)、テレビの広告(19%)、政府関係の発表(16%)、ウェッブサイトやブログ(14%)、ブランドコミュニケーション(8%)

  • 生物多様性保全に結び付く重要なメッセージは、絶滅危惧などのデータ(30%)、生物多様性が有効な資源であること(23%)、成功事例(14%)、生物多様性の経済便益(11%)

などなど、ちなみに日本は生物多様性の認知度が68%、正確な定義の正答率が28%だったそうです。



環境報告書における生物多様性のレポートは、JBIBの報告書WGレポートでも毎年発表されており、そちらも同じ傾向を示しています。また、JBIB調査の方が絶対値が高いのは、調査対象の相違によるものと思われます。



生物多様性に関する諸問題は世界中で確実に関心が高まってきており、今後はマスメディア(とくにテレビ)の役割がますます重要になるということのようですね。



■関連サイト

全文:http://www.ethicalbiotrade.org/dl/BAROMETREpourWeb_2011_EN.pdf

CBD PR:http://www.cbd.int/doc/press/2011/pr-2011-05-05-barometer-en.pdf

EIC(和文):http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=25078&oversea=1





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